15.起始と停止で「マッサージ」もわかる
![06098](http://da2d2y78v2iva.cloudfront.net/2894/159169650859701.jpg?_=1591696508)
アロマセラピストの技術を、
職人技までスキルアップする方法
⑮
『解剖生理学編:その11』
筋肉は「起始と停止」が重要で
これを覚えると、たくさんのことに使えます。
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
まだまだ、おまけは続きます(笑)
最大のメリットは、
マッサージの仕方もわかる
ようになるという点です。
そのためにも、
筋肉がどのようにできているのかを
拡大図で思い出してみましょう。
![08174](/materials/159765688658101.jpg?_=1597656886)
筋肉は、筋線維束という
細長い筋線維(筋細胞)が多数集まって
束になったもので構成されています。
筋線維が一番小さい単位ではありません。
その中には、さらに細い筋原線維(1~2μm)
が同じようにぎっしり並んで詰まっています。
束をたくさん集めて、大きな束にして
それをたくさん集めて、もっと特大の束にして...
まるで太巻きを作るような?感じで(笑)
線維の束で筋肉は出来上がっています。
ここで注目すべきポイントは
束にするときに、
めちゃくちゃに寄せ集めたのではなく
筋肉の線維は方向が整っている
という点です。
![08172](/materials/159765754433101.jpg?_=1597657544)
線維には方向があるわけですから
マッサージも線維の方向に沿って行います。
皮膚の表面をなでるような軽擦法なら
どんな方向にさすっても問題はないのですが、
筋肉を引き伸ばすような強擦の場合は、
この方向を無視すると、筋線維が切れます。
俗にいう
揉み返し
というやつです。
![08173](/materials/159765990263301.jpg?_=1597659902)
筋肉には動く(=縮む)方向があり、
起始と停止を結んだラインが
筋線維の方向性です。
上記イラストで見てみると、
左右の動きは、線維の方向と同じなので
正常な筋肉の伸び縮みの動き
といえます。
でも、
縦(青線)の動きは、
線維を切るような動きになるので、
筋線維にダメージがあるのはもちろん、
その中にある筋原線維(1~2μm)が
損傷してしまいます。
こんなマッサージをされたら
「コリは、ちっとも柔らかくなっていない
のに、重だるさだけが残る。」
なんてことになります。
![08181](/materials/159772798866801.jpg?_=1597727988)
解剖学の本にある写真やイラストには
必ず筋肉線維の方向が描かれています。
上記イラストなら
筋肉の中に、白い線が見えませんか?
この白い線維、つまり
筋肉の起始と停止を結んでいる
線維の方向が重要。
どの筋肉に関しても、
この線維の方向に動かしていれば
正常な伸び縮みの動きなので、
マッサージするときの強さや速度を
コントロールさえしていれば
身体に負担をかけることはありません。
では、具体的な例として
「僧帽筋上部」を強擦する場合
どの方向へマッサージしたらいいのか
を見てみましょう。
![08046](/materials/159653056780101.jpg?_=1596530567)
僧帽筋上部の
起始は「後頭骨と項靭帯」
停止は「鎖骨の外側3分の1」でした。
起始と停止を結ぶラインが線維の方向
でしたから、イラストで確認すると...
下記のピンク線内の白い線維が、
僧帽筋上部の筋線維の方向
を示していることになります。
![08182](/materials/159773022903301.jpg?_=1597730229)
強擦は、
起始と停止の間を引き伸ばすように
アプローチする手技なので、
僧帽筋上部をマッサージするときは
下記のような方向になります。
![06054](/materials/159135143954201.jpg?_=1591351439)
このように、
筋肉の起始と停止を覚えると
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
5.どの方向へマッサージしたらかがわかる
といった、
一石二鳥どころか、三鳥、四鳥、五鳥
の利点があるので、ぜひ心を決めて
15種類+5種類
筋肉の「起始と停止」
を覚えることをおすすめします。
実際のマッサージ(強擦法)については
力だけでなく速度が重要で、
受ける方の姿勢もカギを握るのですが、
こればかりは実技でないと、説明できないので...
『解剖生理学編』は、
これにて、ひとまず終了で~す。
『東洋医学篇』は、しばらくしてから
掲載スタートしたいと思っています。
※納得できるお勧め本が見つからない...どうする?
自分でまとめるか?書くか?と検討中。
![02024](/materials/158063834000401.jpg?_=1580638340)
アロマセラピストの技術を
職人技までスキルアップする方法
<目次>
はじめに
1.「精油選び」それだけで効く?
2.精油だけでは限界がある
3.アロマ以外に必要なスキル
4.解剖学と東洋医学のメリット
『解剖生理学編』
5.生理学が持つ説得力は最強!
6.連鎖を覚えると鉄板トークになる
7.コリと実際の硬さは一致しない
8.リンパ論はいったん封印しよう
9.病気と健康体を区別しよう
10.解剖学はこの本で学べ
11.覚えるべき筋肉は、これだ!
12.筋肉の覚え方のコツ
13.起始と停止で「動き」がわかる
14.起始と停止で「運動療法」もわかる
15.起始と停止で「マッサージ」もわかる
職人技までスキルアップする方法
⑮
『解剖生理学編:その11』
筋肉は「起始と停止」が重要で
これを覚えると、たくさんのことに使えます。
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
まだまだ、おまけは続きます(笑)
最大のメリットは、
マッサージの仕方もわかる
ようになるという点です。
そのためにも、
筋肉がどのようにできているのかを
拡大図で思い出してみましょう。
![08174](/materials/159765688658101.jpg?_=1597656886)
筋肉は、筋線維束という
細長い筋線維(筋細胞)が多数集まって
束になったもので構成されています。
筋線維が一番小さい単位ではありません。
その中には、さらに細い筋原線維(1~2μm)
が同じようにぎっしり並んで詰まっています。
束をたくさん集めて、大きな束にして
それをたくさん集めて、もっと特大の束にして...
まるで太巻きを作るような?感じで(笑)
線維の束で筋肉は出来上がっています。
ここで注目すべきポイントは
束にするときに、
めちゃくちゃに寄せ集めたのではなく
筋肉の線維は方向が整っている
という点です。
![08172](/materials/159765754433101.jpg?_=1597657544)
線維には方向があるわけですから
マッサージも線維の方向に沿って行います。
皮膚の表面をなでるような軽擦法なら
どんな方向にさすっても問題はないのですが、
筋肉を引き伸ばすような強擦の場合は、
この方向を無視すると、筋線維が切れます。
俗にいう
揉み返し
というやつです。
![08173](/materials/159765990263301.jpg?_=1597659902)
筋肉には動く(=縮む)方向があり、
起始と停止を結んだラインが
筋線維の方向性です。
上記イラストで見てみると、
左右の動きは、線維の方向と同じなので
正常な筋肉の伸び縮みの動き
といえます。
でも、
縦(青線)の動きは、
線維を切るような動きになるので、
筋線維にダメージがあるのはもちろん、
その中にある筋原線維(1~2μm)が
損傷してしまいます。
こんなマッサージをされたら
「コリは、ちっとも柔らかくなっていない
のに、重だるさだけが残る。」
なんてことになります。
![08181](/materials/159772798866801.jpg?_=1597727988)
解剖学の本にある写真やイラストには
必ず筋肉線維の方向が描かれています。
上記イラストなら
筋肉の中に、白い線が見えませんか?
この白い線維、つまり
筋肉の起始と停止を結んでいる
線維の方向が重要。
どの筋肉に関しても、
この線維の方向に動かしていれば
正常な伸び縮みの動きなので、
マッサージするときの強さや速度を
コントロールさえしていれば
身体に負担をかけることはありません。
では、具体的な例として
「僧帽筋上部」を強擦する場合
どの方向へマッサージしたらいいのか
を見てみましょう。
![08046](/materials/159653056780101.jpg?_=1596530567)
僧帽筋上部の
起始は「後頭骨と項靭帯」
停止は「鎖骨の外側3分の1」でした。
起始と停止を結ぶラインが線維の方向
でしたから、イラストで確認すると...
下記のピンク線内の白い線維が、
僧帽筋上部の筋線維の方向
を示していることになります。
![08182](/materials/159773022903301.jpg?_=1597730229)
強擦は、
起始と停止の間を引き伸ばすように
アプローチする手技なので、
僧帽筋上部をマッサージするときは
下記のような方向になります。
![06054](/materials/159135143954201.jpg?_=1591351439)
このように、
筋肉の起始と停止を覚えると
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
5.どの方向へマッサージしたらかがわかる
といった、
一石二鳥どころか、三鳥、四鳥、五鳥
の利点があるので、ぜひ心を決めて
15種類+5種類
筋肉の「起始と停止」
を覚えることをおすすめします。
実際のマッサージ(強擦法)については
力だけでなく速度が重要で、
受ける方の姿勢もカギを握るのですが、
こればかりは実技でないと、説明できないので...
『解剖生理学編』は、
これにて、ひとまず終了で~す。
『東洋医学篇』は、しばらくしてから
掲載スタートしたいと思っています。
※納得できるお勧め本が見つからない...どうする?
自分でまとめるか?書くか?と検討中。
![02024](/materials/158063834000401.jpg?_=1580638340)
アロマセラピストの技術を
職人技までスキルアップする方法
<目次>
はじめに
1.「精油選び」それだけで効く?
2.精油だけでは限界がある
3.アロマ以外に必要なスキル
4.解剖学と東洋医学のメリット
『解剖生理学編』
5.生理学が持つ説得力は最強!
6.連鎖を覚えると鉄板トークになる
7.コリと実際の硬さは一致しない
8.リンパ論はいったん封印しよう
9.病気と健康体を区別しよう
10.解剖学はこの本で学べ
11.覚えるべき筋肉は、これだ!
12.筋肉の覚え方のコツ
13.起始と停止で「動き」がわかる
14.起始と停止で「運動療法」もわかる
15.起始と停止で「マッサージ」もわかる