15.起始と停止で「マッサージ」もわかる
アロマセラピストの技術を、
職人技までスキルアップする方法
⑮
『解剖生理学編:その11』
筋肉は「起始と停止」が重要で
これを覚えると、たくさんのことに使えます。
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
まだまだ、おまけは続きます(笑)
最大のメリットは、
マッサージの仕方もわかる
ようになるという点です。
そのためにも、
筋肉がどのようにできているのかを
拡大図で思い出してみましょう。
筋肉は、筋線維束という
細長い筋線維(筋細胞)が多数集まって
束になったもので構成されています。
筋線維が一番小さい単位ではありません。
その中には、さらに細い筋原線維(1~2μm)
が同じようにぎっしり並んで詰まっています。
束をたくさん集めて、大きな束にして
それをたくさん集めて、もっと特大の束にして...
まるで太巻きを作るような?感じで(笑)
線維の束で筋肉は出来上がっています。
ここで注目すべきポイントは
束にするときに、
めちゃくちゃに寄せ集めたのではなく
筋肉の線維は方向が整っている
という点です。
線維には方向があるわけですから
マッサージも線維の方向に沿って行います。
皮膚の表面をなでるような軽擦法なら
どんな方向にさすっても問題はないのですが、
筋肉を引き伸ばすような強擦の場合は、
この方向を無視すると、筋線維が切れます。
俗にいう
揉み返し
というやつです。
筋肉には動く(=縮む)方向があり、
起始と停止を結んだラインが
筋線維の方向性です。
上記イラストで見てみると、
左右の動きは、線維の方向と同じなので
正常な筋肉の伸び縮みの動き
といえます。
でも、
縦(青線)の動きは、
線維を切るような動きになるので、
筋線維にダメージがあるのはもちろん、
その中にある筋原線維(1~2μm)が
損傷してしまいます。
こんなマッサージをされたら
「コリは、ちっとも柔らかくなっていない
のに、重だるさだけが残る。」
なんてことになります。
解剖学の本にある写真やイラストには
必ず筋肉線維の方向が描かれています。
上記イラストなら
筋肉の中に、白い線が見えませんか?
この白い線維、つまり
筋肉の起始と停止を結んでいる
線維の方向が重要。
どの筋肉に関しても、
この線維の方向に動かしていれば
正常な伸び縮みの動きなので、
マッサージするときの強さや速度を
コントロールさえしていれば
身体に負担をかけることはありません。
では、具体的な例として
「僧帽筋上部」を強擦する場合
どの方向へマッサージしたらいいのか
を見てみましょう。
僧帽筋上部の
起始は「後頭骨と項靭帯」
停止は「鎖骨の外側3分の1」でした。
起始と停止を結ぶラインが線維の方向
でしたから、イラストで確認すると...
下記のピンク線内の白い線維が、
僧帽筋上部の筋線維の方向
を示していることになります。
強擦は、
起始と停止の間を引き伸ばすように
アプローチする手技なので、
僧帽筋上部をマッサージするときは
下記のような方向になります。
このように、
筋肉の起始と停止を覚えると
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
5.どの方向へマッサージしたらかがわかる
といった、
一石二鳥どころか、三鳥、四鳥、五鳥
の利点があるので、ぜひ心を決めて
15種類+5種類
筋肉の「起始と停止」
を覚えることをおすすめします。
実際のマッサージ(強擦法)については
力だけでなく速度が重要で、
受ける方の姿勢もカギを握るのですが、
こればかりは実技でないと、説明できないので...
『解剖生理学編』は、
これにて、ひとまず終了で~す。
『東洋医学篇』は、しばらくしてから
掲載スタートしたいと思っています。
※納得できるお勧め本が見つからない...どうする?
自分でまとめるか?書くか?と検討中。
職人技までスキルアップする方法
⑮
『解剖生理学編:その11』
筋肉は「起始と停止」が重要で
これを覚えると、たくさんのことに使えます。
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
まだまだ、おまけは続きます(笑)
最大のメリットは、
マッサージの仕方もわかる
ようになるという点です。
そのためにも、
筋肉がどのようにできているのかを
拡大図で思い出してみましょう。
筋肉は、筋線維束という
細長い筋線維(筋細胞)が多数集まって
束になったもので構成されています。
筋線維が一番小さい単位ではありません。
その中には、さらに細い筋原線維(1~2μm)
が同じようにぎっしり並んで詰まっています。
束をたくさん集めて、大きな束にして
それをたくさん集めて、もっと特大の束にして...
まるで太巻きを作るような?感じで(笑)
線維の束で筋肉は出来上がっています。
ここで注目すべきポイントは
束にするときに、
めちゃくちゃに寄せ集めたのではなく
筋肉の線維は方向が整っている
という点です。
線維には方向があるわけですから
マッサージも線維の方向に沿って行います。
皮膚の表面をなでるような軽擦法なら
どんな方向にさすっても問題はないのですが、
筋肉を引き伸ばすような強擦の場合は、
この方向を無視すると、筋線維が切れます。
俗にいう
揉み返し
というやつです。
筋肉には動く(=縮む)方向があり、
起始と停止を結んだラインが
筋線維の方向性です。
上記イラストで見てみると、
左右の動きは、線維の方向と同じなので
正常な筋肉の伸び縮みの動き
といえます。
でも、
縦(青線)の動きは、
線維を切るような動きになるので、
筋線維にダメージがあるのはもちろん、
その中にある筋原線維(1~2μm)が
損傷してしまいます。
こんなマッサージをされたら
「コリは、ちっとも柔らかくなっていない
のに、重だるさだけが残る。」
なんてことになります。
解剖学の本にある写真やイラストには
必ず筋肉線維の方向が描かれています。
上記イラストなら
筋肉の中に、白い線が見えませんか?
この白い線維、つまり
筋肉の起始と停止を結んでいる
線維の方向が重要。
どの筋肉に関しても、
この線維の方向に動かしていれば
正常な伸び縮みの動きなので、
マッサージするときの強さや速度を
コントロールさえしていれば
身体に負担をかけることはありません。
では、具体的な例として
「僧帽筋上部」を強擦する場合
どの方向へマッサージしたらいいのか
を見てみましょう。
僧帽筋上部の
起始は「後頭骨と項靭帯」
停止は「鎖骨の外側3分の1」でした。
起始と停止を結ぶラインが線維の方向
でしたから、イラストで確認すると...
下記のピンク線内の白い線維が、
僧帽筋上部の筋線維の方向
を示していることになります。
強擦は、
起始と停止の間を引き伸ばすように
アプローチする手技なので、
僧帽筋上部をマッサージするときは
下記のような方向になります。
このように、
筋肉の起始と停止を覚えると
1.すみずみまでマッサージできるようになる
2.「筋肉の作用」もわかるようになる
3.「筋力トレーニング」が提案できる
4.「ストレッチ」が提案できる
5.どの方向へマッサージしたらかがわかる
といった、
一石二鳥どころか、三鳥、四鳥、五鳥
の利点があるので、ぜひ心を決めて
15種類+5種類
筋肉の「起始と停止」
を覚えることをおすすめします。
実際のマッサージ(強擦法)については
力だけでなく速度が重要で、
受ける方の姿勢もカギを握るのですが、
こればかりは実技でないと、説明できないので...
『解剖生理学編』は、
これにて、ひとまず終了で~す。
『東洋医学篇』は、しばらくしてから
掲載スタートしたいと思っています。
※納得できるお勧め本が見つからない...どうする?
自分でまとめるか?書くか?と検討中。
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鍼灸アロマ治療院かおり&やすらぎ
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