殺菌効果のある精油
殺菌・制菌力のある精油
精油は、科学的に解明されている効能が
まだまだ少ない状態なのですが、
殺菌・制菌効果に関しては、実験がしやすいため
効果が徐々にわかってきています。
多くの実験は、シャーレに微生物(細菌や真菌)
を培養して、その中に精油成分を入れ、
繁殖が抑えられるかどうかを見る
というやり方です。
微生物の数はすごくあるので、すべての菌が
実験されているわけではありませんし、
精油成分がまったく効かなかった
という微生物もあります。
ここでご紹介するのは、
どの菌も殺せるというわけではないけれど、
殺菌・制菌効果が比較的高めで、
多種類の微生物に効果が見られる精油
をご紹介します。
「鼻吸入」や「マスク内吸入」で
使用するなら下記がおすすめです。
◆ティートリー
◆ラベンダー
◆ユーカリ・ラディアータ
※一般的なユーカリは「ユーカリ・グロブルス」
という名前で、上記の近種ですが別物です。
<参考文献>
The antimicrobial effect of 20 kinds of essential oils on microorganisms / Yuji KAWAKAMI, Kazuhiro HASHIMOTO..
上記によると、E.globulusとE.radiataで、
一部の細菌や真菌への制菌効果に対して
差異が認めれ、常在菌であるS.aureusや
C.cladosporioidesやP.glabrumなどの
真菌に対して、E.globulusは制菌効果が
認められなかったとのこと。
吸入前に、必ず香りを確認して、
直感的に心地よいと感じる香り
を選びましょう。
どんなに殺菌力があっても、
苦手な香りは「吐き気」を起こしますし、
嗅覚で脳を刺激して免疫力アップという点でも
逆効果になりかねません。
第2候補で精油をあげると下記です。
◆ラベンサラ
◆フェンネル
もし、どれも苦手だ...という場合は、
殺菌目的での吸入はやめて、
免疫力アップとリラックスをかねた
部屋全体に好きな香りを広げる方法
に切り替えましょう。
精油の殺菌効果を活かすときに
1つだけ気を付けたい点があります。
精油は、水に混ぜたり
基材に溶かしたりすると
殺菌効果が低下します。
<例>
×精油をお風呂に入れる
×水に薄めてスプレーをつくる
×アルコールに混ぜる
×植物油に混ぜる
じっさいに実験もされているのですが、
別の基材に混ぜると、成分が中和したり
取り込まれたり、コーティングされたり...
とにかく、微生物と戦う前に、
基材に取り込まれて力が弱まる
ということです。
殺菌行為という点ではおすすめしません。
(リラックス目的ならOKですよ♪)
精油は気化(蒸発)すると
最も殺菌力を発揮する
ということがわかっています。
なにかに混ぜて薄めるのではなく
「精油を自然に蒸発させた状態の香りを吸い込む」
という方法で、ぜひ使用してみてください。
ティッシュにつけて数回吸入する方法
がおすすめです。
上級者用の知識編としてですが、
じつはもっと殺菌効果が高い精油があります。
(ただし、取り扱いに注意が必要)
◆タイム
◆シナモン・バーク
微生物を殺せる成分ということは、
見方を変えると
『人間の皮膚や粘膜への刺激が強い』
ということでもあるので、十分注意しましょう。
直接触れないように吸入しても、粘膜刺激で
鼻の奥が痛く感じたりすることがあります。
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